今回は川崎市麻生区からお越しのN様(女性)のオーダーメイド枕の購入事例をご紹介します。
N様は「首が痛くて、横向き寝ができない」というお悩みを抱えてご来店になりました。また首の痛さと関連して肩も痛いとのことでした。
おうかがいすると
- テンピュールの枕を5~6年使用している。買った頃は問題なく使えていたし痛みなどはなかった。
- 首の痛みがでたので整形外科に行ったら、ストレートネックと言われた。
とのことでした。
テンピュール自体は当初、N様にあっていたとのこと。
枕の寿命は長くて5年!
状況をおうかがいして、察するにテンピュールの製品寿命をすぎて使用したせいで頭の重量を支え切れず、首・肩周辺の筋肉の緊張状態が続いたことによる筋緊張から首痛になったと考えられました。
またストレートネックということで通常の頸椎タイプの方より枕の高さに敏感で痛みまで引き起こされたようです。
N様のように枕を製品寿命以上に使用してしまうのはよくあることです。
まくらって替え時がわからなくて、ついつい長期にわたって使ってしまいがちです。
ちなみに、ご自分の枕の寿命ってご存じですか?
枕の製品寿命についてですが、素材によってかなり差があります。
枕の素材別の寿命
参考のため、枕の素材別の寿命をのせておきます。
わた素材 | 2~3年 |
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フェザー(羽根) | 2~3年 |
ウレタンフォーム(低反発など) | 2~3年 |
パイプ素材 | 3~5年 |
そばがら | 1~2年 |
※出典:西川株式会社HP
※枕の寿命は使用環境、使用する方の体型や使用頻度によってマチマチです。
あらかじめご了承ください。
N様がご使用になっていたテンピュールの枕はウレタン素材ですので2~3年が一般的な製品寿命です。N様の場合5~6年使用していたので約2倍の期間、使用していたことになります。
「枕の製品寿命なんて知らない!」
というの当然ですし、ほとんどの方はご存じないかと思います。
かくいう私も5年以上、同じ枕を使用していたことがあります。
ただし、製品寿命を過ぎた枕を使用して首のだるさを感じたのですぐ枕を新調しました。
寿命を過ぎた枕を使用すると何かしら体が不調になるものです。
寿命を過ぎた枕は
- 高さがなくなる
- 重い頭をささえる弾力がなくなる
そうすることで肩が凝ったり首が痛くなる要因になります。
枕の交換時期チェック方法
枕ひとつで体調をくずす人も一定数いますし、逆に枕ひとつで日常を快適に過ごせるなら枕を新調するのは大事な体調管理の一環ともいえます。
「自分の枕はまだまだ大丈夫」と思う方でも一度チェックしてみてください。
ポイントは
- 仰向けに寝た時に立った時と同じような顎のラインになっているか?顎が上に向きすぎていないか?
- 横向き寝の時に左右の首筋がどちらか一方にのびきってないか?
- 横向きで寝てる時に無意識に枕の下に手をいれていないか?
この3点のどれかひとつでもあてはまる方がいたら枕の交換時期にきているかもしれません。体調をくずす前に枕の交換をおすすめいたします。
枕は、個人差があるにしてもほぼ毎日6~8時間使用しています。
人間の頭の重さは体重の8%ぐらいあると言われていますし、ボーリングの球ぐらいありますので、相当重いですよね。
そんな重い頭を載せている枕ですし、人は汗もかきますから枕がヘタってしてまって枕が機能しなくなるのも当然です。「枕の寿命は長くて5年」というのもご納得いただけるのではないでしょうか。
一般的に枕の寿命を意識して枕を使っている人はそんなにいないと思いますで、体のどこかがおかしくなって買い替えるというのが実際のところかもしれません。
ぜひ、お気軽に枕を体験できるお店で枕を試してみてください。自分の枕がペタペタになっているのがよく分かるかと思います。
寝姿勢や頭のタイプ毎に選ぶ枕は違います
そして、今回のN様は「整形外科でストレートネックと言われた」とのこと。
ストレートネックの方は当店によくご来店されますが、なかなか合う枕がなくお困りの方ばかりです。
頸椎のカーブが浅いため一般的な枕では枕の厚みがあり過ぎて寝姿勢が悪くなってしまうのと頸部(首の後ろ側)の神経を圧迫するせいで寝てる間に腕がしびれるといった点でお困りの方が多いのです。
ストレートネックの方は、もともと首痛になりやすいデリケートな骨格ですので枕の状態が少しでも悪くなると首痛になりやすいのです。ですからストレートネックの方は定期的に「枕の高さをチェックしてもらう」ことをおすすめします。
そもそも「枕の高さをチェックしてもらう」といっても誰に?
ということになります。
手前味噌ですが、そこは枕の専門家がいるお店のスタッフにということです。
当店をはじめオーダーメイド枕を扱っている店は購入後のメンテナンスに力をいれているお店が多いです。購入時に定期的に「枕の高さをチェックしてくれるか」を確認することをおすすめします。
半ざむからのご提案:なるべく頸部を圧迫しない枕
今回N様に枕を選んでいただくにあたって上記の理由から「なるべく頸部を圧迫しない枕」3点をご紹介しました。
※価格は当時のものとなります。
- 西川株式会社 自遊自材枕 パフタイプ 9,800円+税
- 当店オリジナル ニュー備長炭枕 19,800+税
- 西川株式会社 自遊自材枕 低反発トップ 25,000円+税
N様は後頭部に丸みのあるタイプでしたので後頭部のおさまりがよく、頸部を圧迫しにくい何点か寝比べをしながら、西川の自遊自材枕(価格9800円+税)のパフ素材の枕をお決めいただきました。
こちらの枕は東京西川チェーンオリジナル企画です。9800円+税で高さ、硬さをピロ―アドバイザーが調整してお作りする枕です。当店ではパフ素材のほかにソフトパイプのタイプと15,800円+税のミニ備長炭の3種類のタイプを取り扱いしています。
N様はストレートネックというだけあってかなり低い高さに調整させていただきました。
ご本人も「こんなに低いんですか!」と驚かれてました。
悩みをもって枕選びにこられるお客様はけっこう「こんなに低いんですか」と驚かれることがあります。
肩回りが凝っているとどうしてもしっかり感が欲しいのか、より高い枕を欲しがる傾向があるように思います。
自分の想定以上に低い枕は当初違和感があるかもしれませんが2週間もすると大抵違和感もなくなりほとんどの方のお悩みも軽減している場合が多いので「少し低くいかも」というぐらいがちょうどいいように思います。
枕選びには後頭部の形も重要
またストレートネックの方の場合、枕の高さも重要ですが、後頭部の形も重要です。
仰向けに寝る際に後頭部に丸みのある方は、今回の枕のように真ん中が凹んでいる構造の枕をおすすめします。後頭部がフィットしやすく、安定しますので後頭部の重みをしっかり支えてくれます。
枕を調整する際も後頭部が安定してから頸部の高さの調整をしますが、後頭部が安定しないとなかなか調整がうまくいかないことがあります。
逆に後頭部がフラットな方、いわゆる「絶壁頭」のタイプの方にはこういった真ん中が凹んでいる構造の枕はおすすめしません。後頭部が枕に埋もれて、顎上がりの状態になり、頸椎(首の骨)の角度がきつくなりすぎて頸部を圧迫しやすくなるからです。
頸部を圧迫すると、神経を圧迫して首の痛みや腕のしびれを誘発しやすくなりますので後頭部の形を確認してから枕選びをすることをおススメします。
枕に一工夫でさらに寝心地をアップ
また今回は、枕に一工夫させていただきました。
当店オリジナルのSOSウールトップを併せてご使用いただくことになりました。
このウールトップは、枕パッド状態になっていて、枕にひっかけて使っていただく
「まくら専用のベッドパッド」のようなものです。
このウールトップをご使用いただくことのメリットとして
- 頸部、後頭部の圧迫がかなり軽減されて、寝心地がよくなります。ウール独特のクッションが頭をソフトに受け止めます。
- 睡眠中の汗をすばやく吸湿して発散してくれるので蒸れを感じにくく、サラッと快適におやすみいただけます。
これをベースにして季節によってニット、ガーゼ、リネンの枕カバーをご使用いただくことでさらに気持ちよくおやすみいただけます。
発売して半年ほどですが、かなりご好評いただいています。
完全当店オリジナル企画ですので当店でのみ販売しております。
後日、N様に感想をお伺いしたところ
「すっかり痛みがなくなりました!」
とのこと。
N様ありがとうございました。
また、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
枕でお悩みの方は、試し寝、見積もりだけでもお気軽にご相談ください。
当店では、ピマピッタ【PI +MA PITTA】非接触型寝姿勢判定システムもご利用いただけます。