
今回は季節ごとの寝具選びに悩んでいる方向けの内容になります。
掛けふとん選びの参考にしていただければ幸いです。
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快適な眠りのカギは「寝床内気候」にあり
私たちがぐっすり眠るためには、ただ布団や枕を選ぶだけでは不十分です。実は、「寝床内気候(しんしょうないきこう)」という考え方が重要なのです。
寝床内気候とは、布団やシーツに包まれた空間の温度や湿度のことを指します。理想的な寝床内気候は、温度が33℃前後、湿度が50%前後とされています。この状態を保つことで、体に負担をかけずに深い眠りに入ることができます。しかし、季節によって気温や湿度は大きく変わるため、それに合わせた寝具の工夫が必要です。
ここからは、春・夏・秋・冬それぞれの季節に最適な寝具の選び方を紹介します。
春の寝具選び 〜朝晩の気温差に対応する工夫〜
春は暖かくなり始める季節ですが、朝晩の気温差が大きく、寝具選びが難しい時期でもあります。
春におすすめなのは、「調整しやすい寝具」を使うことです。例えば、肌掛け布団やタオルケットなどの薄手の掛け寝具を活用すると、気温の変化に合わせて簡単に調整できます。また、吸湿性の高い天然素材(綿やリネン)のシーツを使うと、汗をしっかり吸い取り、ムレを防ぎながら快適な寝床内気候を保てます。
おすすめなのは、分厚い冬用の羽毛ふとんなどではなく、それよりも薄い掛け布団同士の組み合わせにすることです。例えばダウンケットなどの肌掛けとタオルケットやガーゼケットの組み合わせなどです。山登りをする方の「レイヤー」「重ね着」と同じような考え方ですね。
また重ね着が苦手な方やかさばるのを避けたい人には、高機能掛けふとんである「真綿ふとん」や「ウールの肌掛けふとん」がオススメです。吸湿発散性に優れ、布団内部が蒸れずに保温してくれるので掛けふとん一枚で寒暖差をカバーしてくれます。
春の期間は、掛けふとん選びが難しいのですが、当店のスタッフもほとんどが「真綿ふとん」か「ウールの肌掛けふとん」を使用しています。
よく使用されがちな羽毛ふとんだけだと睡眠のはじめの段階は良いのですが、時間が経つにつれて、布団内部の温度と湿度が上がりすぎてしまい、寝床内気候が乱れやすく、布団を剥いでしまいます。それで寒くて目覚め、また暑く感じて、ふとんを剥いでを繰り返す事で中途覚醒を繰り返してしまい睡眠の質を下げてしまいます。
そんな悩みを解消してくれて、快適に眠れるので寝床内気候を整えてくれる「真綿ふとん」や「ウールの肌掛け」がオススメなんです。
さらに、春は花粉が気になる季節でもあるため、寝具カバーはこまめに洗うのが大切です。花粉を持ち込まないために、室内干しや布団乾燥機を活用するのも良い方法です。
夏の寝具選び 〜蒸し暑さを防ぎ、涼しく眠る工夫〜
夏の夜は気温と湿度が高く、寝苦しくなりがちです。快適な寝床内気候を保つためには、通気性と吸湿性に優れた寝具を選ぶことが重要です。
まず、敷きパッドやシーツには、リネンやシルク素材のものを選ぶと、肌触りがひんやりとして快適に眠れます。また、冷感素材を使用したパッドや枕カバーもおすすめです。
特にリネンやラミーの原料である麻素材の敷パットやシーツ、肌掛けふとんは熱伝導率が高く、火照った体温の熱を奪うのが上手なので超オススメです。
さらに「麻素材」は寝床内気候を整えるのに最適な吸湿発散性に優れた素材なので蒸し暑い日本の夏にピッタリです。
それ以外にも掛け布団は薄手の肌掛け布団やガーゼケットが最適です。これらは軽く通気性が良いため、寝苦しさを軽減できます。エアコンや扇風機を使用する場合は、直接風が体に当たらないようにし、冷えすぎを防ぐ工夫をしましょう。
また地域差はありますが、熱中症の観点から寝てる間のエアコンのつけっぱなしでの使用は多くの医師が推奨している状況です。
昨今の当店の販売状況を見ても薄いタオルケットやガーゼケットよりも中綿の入った肌掛け布団の方が購入が増えております。これはエアコンを使用したまま寝るとタオルケットやガーゼケットだけだと肌寒く感じる方が多いことの査証かと考えています。
よってエアコンをつけっぱなしのまま寝ることを想定している方はタオルケットやガーゼケットよりも中綿いりの肌掛け布団がオススメです。その際はよく通販番組で放送されている「ダウンケット」だと蒸れやすく、寝床内気候が乱れてしまい寝苦しいというお声も多々うがっております。春先同様に「真綿ふとん」や「ウールの肌掛けふとん」は蒸れにくく、寝床内気候が整いやすいので夏場も快眠したいという方には大変オススメです。
秋の寝具選び 〜涼しさと温もりのバランスを取る〜
秋は気温が徐々に下がり、冬の準備を始める時期です。しかし、日中はまだ暖かいことも多く、寝具選びには工夫が必要です。
この時期に適しているのは、「軽くて保温性のある寝具」です。例えば、薄手の羽毛布団やウールの毛布を使うと、適度に暖かく、それでいて蒸れにくいです。また、敷きパッドを秋冬用に変えることで、底冷えを防ぎ、快適な寝床内気候を作ることができます。
さらに、秋は空気が乾燥し始める時期でもあるため、寝室の湿度管理も重要です。加湿器を活用して、適度な湿度を保つようにしましょう。
冬の寝具選び 〜暖かさを逃さず、快適な眠りを確保〜
冬は気温が低く、特に布団の中が冷たく感じることが多くなります。暖かく快適に眠るためには、寝具の組み合わせを工夫することが大切です。
まず、掛け布団には高い保温性を持つ羽毛布団がおすすめです。羽毛布団は軽くて暖かく、体にフィットしやすいため、熱を逃がさず快適な寝床内気候を作りやすいです。
また、敷き布団や敷きパッドには、ウールや発熱素材を使ったものを選ぶと、底冷えを防ぎ、体温を効果的に保てます。さらに、布団の中の空気を温めるために、湯たんぽや電気毛布を併用すると、より快適な睡眠環境を整えられます。
まとめ 〜最適な寝具選びで、一年中快適な睡眠を〜
春夏秋冬、それぞれの季節に合わせた寝具選びをすることで、寝床内気候を整え、快適な眠りを手に入れることができます。
しかし、自分に最適な寝具を選ぶのは意外と難しいものです。お店では、専門スタッフがあなたの体質や寝室環境に合った寝具選びをお手伝いします。ぜひ、来店予約をして、実際に寝具を試しながら、自分にぴったりのものを見つけてください。

