冬用の羽毛布団は、天気予報の最低気温が10℃前後になってきた頃が、使い始めるひとつの目安です。
ただし、寝室の環境や暑がり・寒がりによって適した時期は変わります。気温だけで決めず、寝室の寒さやご自身の体感に合わせて調整しましょう。
| 布団の種類 | 使う時期・切り替えの目安 |
|---|---|
| 肌掛け布団 | エアコンを使う夏の寝室に。 何も掛けないと肌寒く、厚い布団では暑すぎるときに。 |
| 合い掛け布団 | 春・秋や、梅雨の肌寒い日に。 肌掛けでは寒いけれど、冬用羽毛布団では暑いときに。 |
| 冬用羽毛布団 | 最低気温10℃前後をひとつの目安に。 合い掛けでは寒く感じる頃に、寝室の環境や体感に合わせて切り替えます。 |
こんにちは。快眠寝具専門店 半ざむの店長、横山です。
秋になって朝晩が涼しくなると「冬の布団はいつ出せばいいですか?」というご相談をいただきます。
日中はまだ暖かいのに、夜になると急に冷え込む。そんな季節の変わり目は、布団を替えるタイミングが難しいですよね。
僕は気温だけでなく「冬用のコートを着たくなる季節になったかどうか」も、分かりやすい目安だと思っています。
この記事では、冬布団を出す時期をはじめ、肌掛け・合い掛け・冬用羽毛布団の使い分け、使い始める前の干し方、シーズン終了後の収納方法まで詳しくご紹介します。
このページの目次
冬布団を出す時期はいつ?最低気温10℃前後が目安
冬用の羽毛布団を出すタイミングに迷ったら、まずは天気予報の最低気温を確認してみてください。
ひとつの目安になるのが、夜の最低気温が10℃前後になる頃です。冬用の厚い羽毛布団を使い始める方も増えてくる時期ですが、10℃を下回ったら必ず冬布団に替えなければいけないというわけではありません。
大切なのは、寝室の温度やご自身の体質に合わせて、寒さを感じる前に準備しておくことです。
最高気温より最低気温を確認しよう
秋は一日の寒暖差が大きくなりやすい季節です。昼間は20℃を超えていても、夜から明け方にかけて気温が大きく下がることがあります。
布団を使うのは主に夜ですから、日中の最高気温だけで判断すると、寝ている間に寒く感じることがあるんですね。
たとえば、日中は薄手の服で過ごせるような日でも、夜には上着が必要になることがあります。寝具も同じで、昼間の暖かさと夜の寒さは分けて考える必要があります。
冬布団をいつ出そうか迷ったら、その日の最高気温だけでなく、今後数日間の最低気温にも注目してみてください。
地域によって冬布団が必要になる時期は違う
日本は南北に長いため、冬用布団が必要になる時期も地域によって異なります。
気象庁の1991〜2020年の平年値によると、東京の11月の平均最低気温は8.8℃です。東京では11月頃が、冬用の羽毛布団を使い始めるひとつの目安になるでしょう。
一方、北海道など寒くなるのが早い地域では、東京より早い時期から冬用布団が必要になる場合があります。
ただし、同じ地域でも年によって気温は変わります。暦だけを基準にするのではなく、実際の気温と寝室の寒さを確認することが大切です。
寝室の環境や体質によっても変わる
ここは寝具専門店として特にお伝えしたいところです。
冬布団を出すタイミングは、気温だけでは決められません。
たとえば、気密性の高いマンションと一戸建てでは寝室の冷え方が違うことがあります。日当たりや暖房の使い方によっても、寝室の環境は変わります。
また、暑がりの方と寒がりの方では、同じ室温でも快適に感じる布団が違います。
「最低気温がまだ10℃を下回っていないから、冬布団を出すのは早いかな」と我慢する必要はありません。反対に、まだ合い掛け布団で快適に眠れているなら、慌てて厚い冬用布団に替える必要もないんです。
10℃という数字はあくまで目安。実際に寝ている環境と、ご自身の体感を大切にしてください。

肌掛け・合い掛け・冬用羽毛布団はいつ使う?
羽毛布団には、薄手の肌掛け布団、中間の厚みの合い掛け布団、冬用の厚い羽毛布団があります。
この3種類を季節に合わせて使い分けると、気温が変化する時期にも寝具を調節しやすくなります。
ただし、羽毛の量や保温性は商品によって異なるため「何℃になったら必ずこの布団」と一律に決めることはできません。
僕がおすすめしている使い分けを、季節ごとにご紹介します。
肌掛け布団はエアコンを使う夏の寝室に
肌掛け布団は、羽毛の量が少ない薄手の掛け布団です。
主に活躍するのは、エアコンをつけて眠る夏の寝室。夏は外の気温が高くても、冷房を使うことで寝室の温度が下がります。
何も掛けずに眠ると少し肌寒いけれど、厚い布団では暑すぎる。そんなときに使いやすいのが肌掛け布団です。
夏だから掛け布団は必要ないと考えるのではなく、エアコンを使用する寝室の環境に合わせて選ぶといいですね。
合い掛け布団は春秋や梅雨の冷える日に
合い掛け布団は、肌掛け布団と冬用羽毛布団の中間にあたる厚みの布団です。
春や秋の季節の変わり目はもちろん、梅雨の少し肌寒い日にも活躍します。
「肌掛け布団では寒いけれど、冬用の羽毛布団を使うほどではない」
そんな時期にちょうどいい布団です。
秋になって肌掛け布団では寒く感じ始めたら、すぐに冬用羽毛布団へ替えるのではなく、合い掛け布団を使う方法もあります。
特に季節の変わり目は気温が安定しません。合い掛け布団があると、夏から冬、冬から春への切り替えがしやすくなります。
冬用羽毛布団は冬用コートを着る季節に
冬用の厚い羽毛布団を出すタイミングとして、僕が分かりやすいと思っているのが「冬用のコートを着るような季節」です。
外出するときに厚手の上着が欲しくなる頃は、寝室でも寒さを感じやすくなる時期です。
もちろん外の気温と寝室の温度は同じではありませんが、季節の変化を感じる身近な目安として考えてみてください。
最低気温10℃前後という数字と合わせて、冬用のコートを着たくなる頃には、冬用羽毛布団を準備しておくと分かりやすいと思います。

冬布団を早めに準備しておきたい理由
冬布団は、実際に使い始める日より少し早めに押し入れから出しておくことをおすすめしています。
理由は、長期間収納していた布団を一度干し、風を通してから使ってほしいからです。
秋は暖かい日が続いたと思ったら、急に冷え込むことがあります。寒くなった日の夜になって慌てて冬布団を出すと、十分に干す時間が取れないこともありますよね。
また、久しぶりに布団を広げてみると、汚れやにおい、羽毛の片寄りなど、しまう前には気づかなかった変化が見つかることもあります。
実際に使う前に状態を確認しておけば、必要に応じてお手入れを考える時間も取れます。
まだ冬用の羽毛布団を使うほど寒くなくても構いません。最低気温が下がり始めたら、天気のいい日を選んで一度出してみてください。
押し入れから出した布団をそのまま使ってもいい?
春から秋まで数か月間収納していた羽毛布団は、できればそのまま使わず、一度干してから使い始めることをおすすめします。
しまう前にきちんとお手入れしていても、収納場所の環境によっては湿気やにおいがこもる場合があります。
久しぶりに布団を出したら、まずは全体を広げて状態を確認してみましょう。
長期間収納していた布団は湿気に注意
羽毛布団は、羽毛が空気を含んでふくらむことで保温性を発揮します。
長期間収納していた布団は、保管中の湿気や収納による圧迫などで、出した直後にふくらみが少なく見えることがあります。
そんなときは、まず風通しのいい場所で広げてみてください。湿気を逃がし、羽毛に空気を含ませることで、ふくらみが戻る場合があります。
ただし、すべての羽毛布団が干すだけで元の状態に戻るわけではありません。長年使用して羽毛自体が傷んでいる場合は、別のお手入れが必要になることもあります。
においやカビが気になる場合
押し入れから出したときに、いつもと違うにおいがする場合もあると思います。
保管中にこもったにおいであれば、風通しのいい場所で干すことで軽減する場合があります。
一方、カビのような汚れが見える場合や、強いにおいが残る場合は注意が必要です。無理にそのまま使うのではなく、クリーニングが可能かどうかも含めて専門店へ相談してください。
布団を干すことは湿気対策になりますが、汚れやカビそのものを取り除く方法ではありません。
冬布団を使い始める前の正しい干し方
押し入れから久しぶりに出した羽毛布団は、使う前に一度干しておくのがおすすめです。
羽毛布団は長期間収納している間に湿気やにおいがこもることがあります。そのため、冬の使い始めには一度風を通し、布団の中にこもった湿気を逃がしてあげましょう。
僕がお客様におすすめしているのは、天気のいい午前中に掛け布団カバーを付けたまま、表裏それぞれ1時間ずつ干す方法です。
羽毛布団は長時間日に当てればいいというものではありません。干す時間だけでなく、側生地を傷めないことも大切です。
干すなら天気のいい午前中
羽毛布団を干すときは、雨上がりなど湿度の高い日を避け、晴れて空気が乾燥している日を選びましょう。
僕がおすすめしているのは、日差しが強くなる前の午前中です。
羽毛布団は中の羽毛だけでなく、それを包んでいる側生地も大切です。長時間強い紫外線にさらすと側生地の傷みにつながるため、必要以上に日に当てることはおすすめしていません。
また、冬は日が短くなります。午後遅くまで干しっぱなしにせず、早めに取り込むようにしましょう。
掛け布団カバーを付けたまま干す
「布団を干すときは、カバーを外したほうがいいんですか?」
そんな疑問を持つ方もいると思います。
羽毛布団を日に当てる場合、僕は普段使っている掛け布団カバーを付けたまま干すことをおすすめしています。
羽毛布団の側生地は、強い日差しを長時間受けることで傷んでしまうことがあります。カバーを付けることで直射日光から側生地を守りやすくなります。
もちろん、羽毛布団によっては取り扱い方法が異なる場合もあります。まずは品質表示やメーカーの案内を確認してください。
表裏それぞれ1時間が目安
羽毛布団を干す時間は、片面1時間ずつ、両面で合計2時間程度を目安にしています。
まず片面を1時間ほど干し、その後ひっくり返して反対側も1時間ほど干します。
「せっかく天気がいいから、夕方までずっと干しておこう」
と思う方もいるかもしれませんが、長く干せばそれだけ布団にいいというわけではありません。
大切なのは、保管中にこもった湿気を逃がすこと。必要以上に長時間干して側生地に負担をかける必要はないんです。
また、布団を使う当日に干さなくても構いません。使い始める前日や数日前など、天気のいい日に準備しておけば大丈夫です。
布団を強く叩かない
布団を取り込むとき、布団たたきでパンパンと叩いていませんか?
昔からよく見かける光景ですが、実は羽毛布団を強く叩くことはおすすめしていません。
羽毛布団の側生地は、中の羽毛が飛び出しにくいように作られています。強く叩くことで側生地や中の羽毛に負担がかかり、傷みの原因になることがあります。
干し終わったら、布団たたきで強く叩く必要はありません。
せっかく長く使える羽毛布団ですから、日頃のお手入れでもなるべく傷めないようにしてあげたいですね。
外に干せない場合の対処法
マンションの規約などでベランダに布団を干せない方もいらっしゃると思います。
そんな場合は、室内の風通しのいい場所で羽毛布団を広げておく方法もあります。
窓を開けて換気できる日なら、室内の空気を入れ替えながら布団に風を通してあげましょう。外に干す場合と同じように、湿気をため込まないことが大切です。
ただし、室内に広げただけで汚れやカビが落ちるわけではありません。久しぶりに出した布団に強いにおいやカビのような汚れが見られる場合は、無理にそのまま使わず、状態を確認することをおすすめします。
冬布団を出したら確認したい羽毛布団の状態
冬布団を押し入れから出すときは、羽毛布団の状態を確認するいい機会でもあります。
毎日使っていると少しずつの変化には気づきにくいものですが、数か月ぶりに広げると、以前との違いが分かることがあります。
特に長年使っている羽毛布団は、使い始める前にふくらみや側生地の状態を確認してみてください。
羽毛布団のふくらみ
羽毛布団の保温性には、羽毛が空気を含んでふくらむ性質が大きく関係しています。
以前より薄く感じたり、十分にふくらまなくなったりしている場合は、羽毛の状態が変化している可能性があります。
収納していたことで一時的にふくらみが少なくなっている場合もあるため、まずは風を通して様子を見てください。
それでもふくらみが戻らない場合は、羽毛自体の傷みなどが考えられます。クリーニングや羽毛リフォームが必要かどうかは、実際の状態を確認して判断することが大切です。
羽毛の片寄りや側生地の傷み
布団を広げたとき、一部分だけ薄くなっていたり、羽毛が片寄っていたりしないか確認してみましょう。
また、側生地から羽毛が飛び出している場合も注意が必要です。
羽毛が出ているからといって無理に引っ張ると、生地の穴が広がることがあります。特に何か所からも羽毛が出ている場合は、側生地の状態を確認したほうがいいでしょう。
羽毛布団は中身だけでなく、羽毛を包んでいる生地の状態も大切です。
汚れやにおい
羽毛布団を広げたら、襟元や顔の近くに当たる部分も確認してみてください。
毎日使っている布団には、汗や皮脂などが少しずつ付着します。掛け布団カバーを使っていても、長期間使用しているうちに汚れが蓄積する場合があります。
においや汚れが気になる場合は、クリーニングを検討するタイミングかもしれません。
羽毛布団は状態によって適したお手入れ方法が異なります。長く使っている布団ほど、無理に自己判断せず、専門店で状態を確認してもらうことをおすすめします。

来年も気持ちよく使うための正しいしまい方
冬布団を出すときのお手入れも大切ですが、次の冬に気持ちよく使うためには、シーズンが終わったときのしまい方も重要です。
冬の間に使った羽毛布団を、そのまま収納ケースに入れて押し入れへしまっていませんか?
羽毛布団は長期間保管する寝具だからこそ、しまう前に汚れや湿気をできるだけ取り除いておきたいものです。
毎年のクリーニングをおすすめする理由
半ざむでは、羽毛布団は毎年クリーニングしてからしまうことをおすすめしています。
冬の間、毎日使っていた布団には汗や皮脂などが少しずつ付着しています。見た目がきれいでも、汚れがまったく付いていないわけではありません。
そのまま長期間収納するより、シーズンが終わったタイミングでお手入れしてから保管することをおすすめしています。
ただし、羽毛布団は製品によって洗濯方法やクリーニングの可否が異なります。ご自宅で洗う場合も専門店へ依頼する場合も、品質表示を確認することが大切です。
クリーニング後は風を通してから収納
半ざむでは、クリーニングから戻ってきた羽毛布団をすぐ収納するのではなく、袋から出して部屋で半日ほど広げ、風を通してからしまうことをおすすめしています。
目安は約12時間です。
クリーニング後の布団が袋に入って戻ってきた場合も、その袋のまま長期間保管するのではなく、一度取り出して状態を確認してください。
十分に風を通したら、購入時に付いていた布団ケースに収納しましょう。
羽毛布団に適した収納ケース
購入したときの布団ケースが残っていれば、基本的にはそのケースを使うのがおすすめです。
ケースをなくしてしまった場合は、不織布など通気性のいい素材でできた収納袋を選びましょう。
不織布の収納袋は100円ショップやホームセンターなどでも販売されています。ただし、布団の大きさに合っていることと、無理に押し込まずに収納できることが大切です。
また、収納場所にも気を配りたいですね。
押し入れやクローゼットは湿気がたまることがあります。十分に乾燥させてから収納し、上に重いものを載せて羽毛を押しつぶさないようにしてください。

羽毛布団を圧縮袋に入れてはいけない理由
収納についてお話しするときに、特に注意してほしいのが圧縮袋です。
羽毛布団はかさばるので、できるだけ小さく収納したいという気持ちはよく分かります。
ただ、僕は羽毛布団を圧縮袋で長期間保管することをおすすめしていません。
羽毛布団の暖かさを支えているのは、羽毛が空気を含んでふくらむ性質です。圧縮袋で強く押しつぶした状態が長く続くと、羽毛のふくらみが損なわれ、元に戻りにくくなる可能性があります。
一度ふくらみが損なわれてしまうと、干しただけでは十分に戻らない場合もあります。
収納スペースを節約することも大切ですが、羽毛布団はできるだけ無理に圧縮せず、ふんわりとした状態で保管してあげてください。
購入時のケースや通気性のいい収納袋を使い、上に重いものを載せないことが基本です。
冬布団を出す時期についてよくある質問
まとめ|冬布団は寒くなる前に準備しておこう
冬用の羽毛布団を出す時期は、夜の最低気温が10℃前後になってきた頃がひとつの目安です。
ただし、気温の数字だけで決める必要はありません。寝室の環境や体質に合わせて、快適に眠れる布団を選ぶことが大切です。
僕がおすすめしている使い分けは、夏のエアコンをつけた寝室では肌掛け布団、春秋や梅雨の冷える日には合い掛け布団、そして冬用のコートを着るような季節になったら冬用羽毛布団という考え方です。
冬布団は寒くなった日に慌てて出すのではなく、少し早めに準備しておくと安心です。
久しぶりに出した羽毛布団は、天気のいい日に一度干して湿気を逃がしてあげましょう。その際には、羽毛のふくらみや片寄り、側生地の傷み、汚れなども確認してみてください。
羽毛布団は長く使える寝具ですが、使い続けるうちに状態は変化していきます。
「以前よりふくらまなくなった気がする」「クリーニングしたほうがいいのかな」「まだ使えるのか分からない」
そんな疑問があれば、快眠寝具専門店 半ざむへお気軽にご相談ください。
今お使いの羽毛布団の状態に合わせて、クリーニングやリフォームなどのお手入れ方法をご案内しています。
今年の冬も気持ちよく眠れるように、寒くなる少し前から布団の準備を始めてみてください。
執筆・監修:横山友哉
快眠寝具専門店 半ざむ 店長
日々店頭で寝具選びやお手入れ、羽毛布団のメンテナンスについてご相談をお受けしています。YouTubeでも寝具に関する疑問やお手入れ方法を紹介しています。
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